大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和29(あ)1315 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人遠藤良平の上告趣意について。

事実審の裁判官が、法律所定の範囲において、その裁量により定めた刑が、被告

人から見て過重であつても、これを目して残虐な刑ということのできないことは、

当裁判所の判例とするところであつて(昭和二二年(れ)第三二三号同二三年六月

二三日大法廷判決参照)、これを改める必要はない。従つて、刑の執行が被告人の

病状に悪影響があるからといつて、原判決が被告人に実刑を言渡したことを以つて、

憲法三六条に違反するということはできない。そして、仮りに被告人に所論のよう

な病状があるとしても、それは刑の執行の面において考慮さるべき事項にすぎない

のである。従つて論旨は理由がない。

また記録を調べても刑訴四一一条を適用すべきものとは認められない。

よつて同四〇八条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二九年七月二七日

最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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